2023年10月14日

good night !! 2654

土曜日の夜にこんばんは。

絶対に参加したいセミナーを5,000円で購入して、

PCの前で待機していたら、オンラインセミナーではなくて

会場が東京だった。

ミスったミスった on Saturday !!



「温手(ぬくて)」という言葉があります。

ちょっと聞いてください。


ケアが終わり、お客様にご挨拶する時間。お客様が、布団の中からそっと手を伸ばされる。
私は両手でその手をゆっくりと包み、微笑みながら、
「お疲れ様でした。明日の同じ 時間に、またお伺いしますね。
今日は少し寒くなりそうですから、暖かくしてやすんでくださいね」とご挨拶をする。
お客様はこぼれそうな笑顔で答えてくださる。
こうして、この日のケアが終わる。

言葉だけのご挨拶をしていた頃と比べて、お客様との心の距離はすごく縮まったように思う。
手を触れてご挨拶するとき、お客様はとても良い表情をされ、
和やかな 気持ちになっていただいているように思う。
また、私自身がお客様からたくさんの「気持ち」をいただいていると強く感じる。  
「温手」は、あるスタッフが、ケアが終わった時、さみしそうな表情をされる お客様に、
安心していただこうと考えて、始めたケアです。
とても小さな行為なのに、大切な「心のケア」になっていることがわかります。


#3097












昔、医療技術が未熟な頃、医師は患部に手を当て自分の温もりで病気を癒そうとしたそうです。
腹部などの場合、これでおなかを温める効果があり、実際に治ることもあったとか。
「手当て」という言葉は、ここから生まれたと言われています。
でも、本当の効果は「安心感を与えること」だったのではないでしょうか?
ケアが終わり退室する前、必ずお客様の手に触れ、ご挨拶をしてください。
写真にあるように、両手で包む・握手する・手を添える、など、
どのような形であっても良いと思います。
どうぞ、言葉と一緒に皆さんの気持ちを伝えてください。
「体温などの最終チェックが出来る」「握手すると握りの強さでその日のお気持ちがはかれる」
といったメリットも。

さらに、先のスタッフのように「心の距離が縮まった」「信頼関係が強くなった」
「帰ろうとするとき、さみしそうな表情をされていたのが、笑顔で答えていただけるようになった」等々、 報告されています。
次のお宅への訪問時刻が迫っている時など、言葉に焦りが出て、
お客様に不快感を与えてしまう ことはありませんか?そんな時こそ、
ひと息おいて、「温手」。
お客様の手に触れて、 ご挨拶する時間は、ほんの数秒です。
しかし、お客様に与える印象は確実に変わるはずです。
ケアがすべて終わり退室のとき、(ちょっと深呼吸) 両手をそっと、
そしてしっかり気持ちを込めて、 横たわっていらっしゃるお客様の手に添えて
ご挨拶をしてください。 普段伝えられない皆さんの気持ちが、
少しずつ少しずつお客様に伝わっていくことでしょう。



昔、スタッフから提案されたことです。

世の中がAI... DX...生産性向上 .... って騒がれている中、

効率が実現できてもその反対側にあるもの、

取って代わることのできないもの、

心のケア。


介護の現場、両輪で考えていかないといけない課題です。

難しいと言わず、面倒くさいと言わず、


ほんの数秒のケア。

「温手」以外にもたくさんあるかもしれません。



おばあちゃんの「最後の手」、忘れられないですね。



#3098













それでは素敵な日曜日をお過ごしください。

お仕事の人は頑張ってください。

おやすみなさい。