2012年12月25日

離れてみよう

寝たきりのおじいさんと重度な認知症のおばあさんの二人で
生活しているところにヘルパーが毎日朝・夕と入っています。

ご主人さんのほうが、身の回りのことを自分でできなくなってしまった奥さんに対して、
「言うことを聞かない」とイライラしたり、怒鳴ったりの毎日が続いていました。

奥さんの事を思う気持ちはあるのですが、病気を理解できず
奥さんの行動にストレスが溜まるばかり。

とうとう限界に達し、

「もうこいつのことは面倒見切れない!」と、

とうとう、ご主人さんが一人で老健へ入所することになりました。
奥さんと一緒に入所することをご主人さんが完全拒否しているため
奥さんは自宅に一人取り残されました。


どうなるかと思いきや...


情緒不安定で、一日の中で起伏がかなり激しく
笑ったと思ったら次の瞬間急に怒り出す奥さんでしたが、
急に穏やかになりました。
ヘルパーさんの言うことを聞くようになり、現在一人で生活出来ています。

ご主人さんのイライラが奥さんの感情の乱れを作っていたのだと
思われます。

今後どうなるかわかりませんが、一旦、離れたことは正解だったのかなと思います。


長年作られてきた家族の絆や夫婦問題、嫁姑問題等に、
第三者がなかなか介入できないし、
考え方を変えていくというのは困難を極めます。
性格や考え方は変えられないと考えたほうがいい。


社会資源が増え、今までできなかった「離れる」ということが
少し簡単にできるようになった現在、
解決へ向けての選択肢が広がっていくのではと思います。


でもお金がないと選択肢も狭まるので、介護の問題を語るときに
「お金」の問題は大きな要素です。


  

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2012年10月09日

テリトリー

人嫌いでも介護が必要になったら自分の近く(テリトリー内)に
人が侵入してくるのを防げられない。


人が近くにいるだけでストレス

だけど誰もいないと寂しい

こういうタイプの方は結構多くいらっしゃいます。


私の場合もこの世に合う人がいるのだろうかというくらい変わっているようなので
合う人とはかなり親密になれるが、合わない人の方が圧倒的に多い。
だから繊細なところもあり(?)、周りに人がいるだけで毎日ストレスを受けまくっている。
(周りの人が悪いわけではないのでよろしく)
こんなこと言ってはいけないかもしれませんが、できることなら人と話したくない。
でも確かに一日中誰とも話さないとちょっと寂しいし職業柄そういうわけにはいかない。
(自分の最大の欠点だと思っているのですが…)


人と人との関係には「フィーリング」というものがあり、合えばそれに越したことはないが
完璧には合わないことを前提に「さりげない」サービスを施さなければならない

結構高度なテクニックで、相手が守りたいぎりぎりのラインを越えて
侵入してしまうと信頼関係が決して築けないし、最悪の場合は苦情になる。
でもあまりにもそっけない距離を置いたサービスはこれまた冷たく感じるし、
それこそ信頼関係どころではなくなる。

さりげなく深いサービスは神業なのかな。


たまたま訪問介護の采配でこの人大丈夫かなと思うヘルパーさんを
担当させると、意外にうまくいく場合もある。
人と人との関係は本当に難しく複雑。
采配する側にそこを見抜ける感性がなければ利用者さん側もヘルパー側も
同時に不快な思いをすることとなる。

その人が許す距離感は普通にいけば徐々に狭まっていく。
その距離感を上手に操作するテクニックも介護者には必要です。

それでも「合わない場合は徹底して合わない」ので、そういう場合は
あきらめたほうがいい。


連なる心の扉を段階を踏んで開けていき、なるべく奥まで進められるように
コミュニケーション技術をもっともっと磨いていかないといけませんね。

その人の世界観を共有できれば、必ず相手は心を開く!


  
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2012年07月02日

介助付きツアー下見1日目

少し予定が遅れていますが、
今月1日と8日に「介助付きツアー」開始に向けて下見を行なっています。

第一回目の昨日は三重県「なばなの里」と「湯の山温泉」へ
ツアーのコースを本番と同じ時間配分で回りました。

雨と風であいにくの天気でしたが、逆にどんな状態でもツアーは
行われるのでいい予行練習になりました。

ヘルパーステーションのスタッフが二日間、二組に分かれて、
行なっていますが、プロの介護スタッフとして気づくところが
それぞれ違って、いろんなメモができました。

温泉での入浴介助の問題点、トイレの位置や介助方法、
段差やスロープの有無の確認、
また、現地でのガイドも担当するので、パンフレットなどの確認、
タクシー運転手は道順などの確認など、とにかく確認することが多かったようです。
それでも多くの手応えがあったと報告がありました。

天気が良ければ絶対に喜ばれる!と確信された模様。

「湯の山温泉」では旅館の女将さんに優しく案内していただけたようで、
ご協力ありがとうございました。

第一回目は成功です。お疲れ様でした。


tour4tour2

tour5tour3


  
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2012年06月21日

人を信頼できない病気

部屋が半端なく汚い(いこいの里10年運営してきて過去最高?)

コミュニケーションが取れない(話が噛み合わない)

そして、

一日に何度も何度も会社に電話がかかってくる


今、ケアマネセンターで一番話題沸騰の新規利用者がいます。


一番の問題は電話。


最近はエスカレートして、明朝4時から2~3分に1回のペースで
ひっきりなしに電話がかかるようになった。


ちょっと異常だと判断してケアマネが動く。
包括支援センターへ相談する前に、まず息子さんとしっかり話をしようと
自宅へ訪問。


「2~3分刻み?1~2分刻みじゃないですか?」

「おふくろは病気なんだからどうしようもないでしょ」

「何を言ったってダメですよ!」

今に始まったことではないということで、全く問題視していない。
別にいたって普通の息子さん。喋り方はとても丁寧で冷静である。
最初はそんな開き直り方に納得がいかなかったが
話を聞いているうちに、「確かにそうだ!」と思うことがちらほら...


「母親は絶対に人を信じない。信じることができない。」

最後に息子さんから出た言葉。


だから、介護タクシーを予約しても運転手の顔を見るまで
「ちゃんと来てくれるか?」
「8時30分に予約してあるけど大丈夫か!」

物がなくなると、

「大切なものを盗まれた!」

など電話をかけ、受話器を置いたらまたかける、の繰り返し。
こちら側からすれば、なんでこんなことで何回も電話をしてくるの?
と呆れてしまうが、本人からすると理にかなった言動。


異常な電話行為の裏にあったのは、
「人を絶対に信用できない病気(極度の被害妄想)」でした。


そこでヘルパーを入れることを決意。
部屋がとてつもなく汚いけれどなかなか掃除をさせてもらえない状態で
ヘルパーをプランに入れられなかったが、今回を機に息子さんに了承を得て
半ば強制的に行うことになりました。
部屋を片付けながら本人とコミュニケーションを取り、様子を見ます。


会話がなかなか成り立たないので、担当するヘルパーはかなり疲れてしまうけど、
その方の「不安感」をどこまでぬぐい去ることができるか?にかかっています。

がんばってみよう!


長年の人生において、人を信頼できなくなってしまった人を
これまで何人も見てきましたが、本当に不幸な人生です。

そういう方たちを見ていると、
若いうちから、騙されながらも「人を信じる」素晴らしさを経験することが
本当に大切だとつくづく感じます。


かくいう私も、「騙され人生」でしたので、人を心から信じることが苦手なのです。

今からちょっとずつ訓練していかなきゃ!


  
Posted by ikoi_news at 09:32Comments(0)TrackBack(0)| topへ↑